えちょ記

語らないブログ

もう一つの未来像

現状のSSTP BOTTLEは、一定の支持と安定の時期に来ていると思います。この路線の延長線上に未来を据えるのも一つの道で、それに異存があるわけではありません。

でも、同時に限界も見えてきているように思うんですよね。一言で言えば、ユーザーの多様化に対応できない。現状維持ならこれはこれで良いのですが、個人的にはもっと可能性を広げて欲しいと考えているので、この点を仮に問題点と考え、その理由と解決策を考えてみました。

現在、事実上チャンネル制度が死んでいます。同じゴーストの使い手が複数存在する時のための「使い分け」程度の役割にしかなっていません。何故チャンネル制度が死んでしまったのか。その理由は明白。同時に複数チャンネルの再生が「出来てしまう」、クライアントの仕様に問題があったからです。

最初のチャンネル制度は、主要5ゴーストの仕切分けに利用されました。しかし、その後「IfGhost」の導入により、チャンネルシステムは話題の棲み分けのために利用されるべき、という考え方の元、チャンネル名が設定された経緯があります。
しかし、その試みは失敗しました。失敗したのは、このタイミングで、クライアントの実装に、もう一歩踏み込む事をしなかったからだと分析します。

複数チャンネルの受信は可能で良いと思います。しかし、リアルタイムに再生するチャンネルは、同時に1チャンネルに限定する。こういう実装にしなければいけなかったと、今から思うと考えられるのです。

チャンネルへの参加は非常に簡単です。そして、ゴーストたちは色々なチャンネルの情報を、区別無しに再生し続けます。ユーザーは、どのチャンネルから流れてきた情報か、ということを、余り意識せずに反応します。しかも、自分が今どのチャンネルにいるか、無頓着に。

結果どうなったかというと、あるチャンネルに対して投げられた瓶に対して、他のチャンネルから反応があるという、結局の所全部のチャンネルを見ていないとさっぱり全体が理解できないという状況が生まれてしまったのです。

そして、今の「全部のチャンネルに参加する」風潮が確立しました。

複数の話題に同時対応するのは、非常に集中力が必要な行為です。というか私は無理です(笑)。つまり、一つの流れの中で同時に発生する話題には限界があります。あまりに多くの話題が多発すると、どれかが淘汰されます。

これは利用者同士の思想がある程度統一されることも意味します。F1時空の時にF1と全く関係ない話題をひたすら話す集団が、どうしても疎まれるように。一つの会話の流れの中で、全く違う話題・違う思想の存在が共存することは、どうしても限界が発生するんです。

今のボトルは、ほぼ限界値に近い状態でしょう。視聴者の数はともかく、会話に参加する人がこれ以上増えると、個々の視聴者・参加者が話題を追うことが出来ず、結果、一つ一つの瓶の質が下がり、チャットもどきの瓶が主流にならざるを得なくなると思います。

だから、ボトル的な世界がより発展するためには、「明確なチャンネルシステム」が必要です。私はそう思います。今の、駅前とか海浜とか、そういう「タグ」レベルのモノではなく、「閉じた世界」が複数存在する、そういうチャンネルシステムが必要です。

IRCクライアントなども、複数チャンネルへの参加は容易ですが、同時に注目されるチャンネルは一つになっているシステムが大半ですよね。ボトルクライアントにも、そういう実装が必要だと思うんです。

現在注目中のチャンネル以外の瓶は、SSTPサーバには転送しない。瓶の発信は、常に注目中のチャンネルに行う。複数のチャンネルに参加することは可能だが、そこに流れた瓶はログとして流れた記録が残るだけ。ログを指定して、連続再生指示をすることは可能。

IRCクライアントで言えば、ココアとかLimeChatの実装の延長線にあるものが、私の理想です。

この考えは、必ずしも今のSSTP BOTTLEが目指すべき方向であるとは考えません。ただ、ボトルコミュニティを、より汎用的に広げていく道を探るのであれば、そろそろ路線を見直すべきです。

もしかしたら、SSTP BOTTLEではない、「新しいもの」が、必要なのかもしれません。ただ、それが両者共倒れになるのはちょっと悲しいので、出来ればボトル自身がその道を探ってくれれば言うこと無いんですけどね(^^;