えちょ記

語らないブログ

意識を宿すAIが満たさなければならないもの

そういえば超並行AIの構想を暫く放置していたのでリハビリ。実際の所、目指すべき方針自体は割とはっきり見えているのだ。これを満たさないと、多分「心」は宿らない。

レイテンシを隠匿できるアルゴリズムでなければならない

多数のコンピュータを絡めて処理をしようというときに最も問題となるのは、各コンピュータ間の通信遅延。特に実時間応答を目指すなら、ここで処理がまごつくようでは致命的。なので、イカサマでも何でも良いから、計算のレイテンシを消さなければならない。力業ではなく、原理的にレイテンシをねじ伏せる必要がある。

処理能力の差は、思考の「濃淡」に帰着しなければならない

コンピュータが沢山繋がるとき、足りないときの処理能力の差は、処理できる情報量ではなく、処理をした結果の正確さに影響するアルゴリズムでなければならない。「人」を考えてみよう。眠気があってぼーっとしているときでも、何となく手は動いている。間違うけど。実時間とはそういうこと。頭がすっきりしてても考える時間は一緒です。ただ、どれだけ正しいか、それが違う。

処理中のコンピュータ1台取り出しても、何をしているのか分からないこと

「思考の濃淡」に繋がる項目。コンピュータの1処理は、思考を「濃く」するために使われる。必然として、1処理そのものには一見「なんの意味もない」ように見えるくらい薄くないとならない。全部併せて「心」は生まれる。

記憶は薄く分散し、断片での再現は不可能

一種の暗号化ですね。これらの条件を満たしたとき、このAIはネットワークとして存在して初めて意味のある応答を返すでしょう。情報は必然的に分散され、アルゴリズムは説明できても、そのアウトプットの完全な再現は不可能であるべき。

障害体制

ノード内に不良品、もしくは悪意があるノードがあろうと、それっぽい排除が出来なければならない。もしくは、そもそもノードレベルでの悪意とか意味がないのが最も理想。

いろんな意味で保証は出来ない

実時間応答、記憶の分散、再現性無し。‥‥はっ、こんなもんに命預けられるか!というやばげなもの。これらの概念は本質的に生物の脳システムの模倣であるはずです。意識は木の葉のように揺らぐもの。まあ、おれっちのような商売考えない人間こそ、こーいう無責任なものを目指すのが面白いかもですな〜。

で、こういう処理の場合こそ、何故か確率の世界、ぶっちゃけさいころ降って決めるようなアプローチが有効になり得るのです。特に、レイテンシは、消せる。乱数とは非常に偉大なのですが、また次の暴走推論の時に。